コロンナータ(COLONNATA)

カッラーラの山の中腹にはいくつかの村があります。私が以前住んでいたトラノ(TORANO),そして今住んでいるベルジョラ(BERGIOLA),コーデナ(CODENA)そして今一番観光地となっているコロンナータ(COLONNATA)があります。今日はこのコロンナータを紹介します。
コロンナータ(COLONNATA)_d0136540_22131130.jpgカッラーラのチェントロから車で15分ほど登っていった標高約400mのところに小さい村コロンナータに辿り着きます。ここは中心の広場から見たコロンナータの塔。ここはイタリア料理を勉強している人なら誰もが知っているあのラルド ディ コロンナータの原産地です。ラルドの事はまた次回として今日はここに来たら必ず見てもらいたい彫刻レリーフを紹介します。
コロンナータ(COLONNATA)_d0136540_2219175.jpgこれは教会の入り口の直ぐ横にあるAL CAVATORE(カバットーレへ)という題で大昔の大理石採掘職人の仕事の模様が紹介されています。
コロンナータ(COLONNATA)_d0136540_223493.jpg今もそうですが大理石を切り崩す為にダイナマイトをつかいます。爆発させるときにこうしてラッパを吹いて皆に知らせます。
コロンナータ(COLONNATA)_d0136540_22352620.jpg爆発している瞬間です。
コロンナータ(COLONNATA)_d0136540_2236266.jpg石の陰に隠れて爆発の瞬間を見守る職人達。
コロンナータ(COLONNATA)_d0136540_22372839.jpgそして大勢の人の手と労力をつかって大理石のブロックを持ち上げます。
コロンナータ(COLONNATA)_d0136540_22385489.jpgこれも何十人もの手で大理石を運んでいる。
コロンナータ(COLONNATA)_d0136540_22402227.jpg人間だけでなく牛などの動物にも運ばせていたんですね。
この大理石を切り出して運び出す時は本当に命がけです。この作業の間に命を落としたカバットーレも沢山います。命がけで働いてくれた人たちがいたから今があるのですよね。コロンナータ(COLONNATA)_d0136540_22433754.jpgこの彫刻レリーフはコロンナータの人たちにとって(今ではカッラーラの人にとって)はとても自慢で訪れた人たち皆にこれを見るように勧めてくれます。カバットーレの仕事模様だけでなく太古の人々の暮らしが垣間みれる風景が彫られています。
こうして石工が何かブロックに模様をつけている模様もあったりして。。。
必見の価値ありです。

コロンナータ(COLONNATA)_d0136540_2248241.jpgそしてもう一つこの村の宝物がこの教会の中にあります。
コロンナータ(COLONNATA)_d0136540_22491336.jpg中は小さいけれどとても明るくてかわいらしいのです。

コロンナータ(COLONNATA)_d0136540_2250440.jpgこの彫刻です。ミケランジェロの弟子が創ったそうです。小さいけれどとても完成度の高いイエスキリスト像です。(この写真ではよく見えませんが。。。)

コロンナータ(COLONNATA)_d0136540_2253426.jpgこんな小さな教会にも素晴らしい芸術品があるのです。イタリアの名も知られていない村や街の教会にはドキッとするような素晴らしい彫刻が時々あります。作り人も知られていないのですがそういう彫刻と出会ったときにこの国の文化の高さを知らされます。
Commented by cafe-elefante at 2009-02-24 23:28
こんばんは。
とてもなつかしくて鼻の奥がじーんとなりました・・・笑
彫刻のレリーフ、こんなに細かく情景が彫られていたとは知りませんでした。すごい。そして教会、ほんとに美しいですよね。みんなで見学した後も一人残ってしばらく座っていました。何とも言えない静けさに包まれてイタリアの魅力を心底味わいました。そうですか、ミケランジェロのお弟子さんの作品だったのですね。マリア様もいらっしゃったような・・・違ったかな?ラルドのお店の記事も楽しみにしています!

道玄坂のたまごさま、撮影しました。
彫刻のことはよくわからないのですが(すごくかっこいい!)ととても興奮しました。風景になじんでいて意識していなかったのですが、作品にこめられた意味はどんなことなのでしょう。
あの殺伐とした場所でまるくてやわらかな雰囲気と同時に途中のコックにすこし辛口なものを感じたのです・・・
わたしの記事でご紹介させていただいてもよろしいですか?^^
Commented by nobukoueda at 2009-02-24 23:32
めずらしいカバットーレ御紹介ありがとう。
広大な石切り場での作業はとても危険で時に命を落とすこともあったのですよね。
小さな村の小さな教会にもすばらしい彫刻があって、美しい建築で確かにイタリアの文化の高さにおどろきですね。
それを村人がとてもほこりに思っていることがすばらしいね。
Commented by galleriaarsapua at 2009-02-24 23:40
*cafe-elefanteさん、素早いコメントありがとうございます。
コロナータに行かれたんですよね。懐かしく感じてもらえて嬉しいです。
この彫刻レリーフと教会は私も大好きです。必ず私もお友達をお連れします。
ラルドの記事もまた書きますね。お楽しみに!

渋谷の彫刻見てくれたのですね。すごく嬉しいです。あの作品私も大好きです。
彼(亡夫)が18歳のときに創った石の作品第一号で国画会の新人賞も受賞したのです。
「時の化石」という題で30世紀とかもっと先に自分の作品が化石となって現れるかもしれない。そのときに未来の人たちに今(20世紀)のメッセージを送りたい。というコンセプトが彼の彫刻です。
卵は生命、自然の象徴。繋がれているボルトは大量生産の象徴。
自然の中に機械文明が入り込んだのが20世紀の特徴で良きにしろ悪しきにしろ答えはまだ先にならないとわからないでしょうね。
感じたままを記事にしてくださったら嬉しく思います。
Commented by galleriaarsapua at 2009-02-24 23:47
*nobukouedaさん、こんにちは。
そうです。カバットーレの命をかけての仕事が会ってこその大理石の山だったのです。
私も昔カバットーレだったおじさんを何人も知っていますが皆、目が鋭いです。
現実よりもっと深い真実を見ようとしているような気がしてごまかせません。
本当に小さな村でこんな美しい芸術品があってそれを村人が宝物として守っているところはイタリアのいいところです。
Commented by ank-nefertiti at 2009-02-25 00:15
kazuちゃん、こんばんは!
こういうご案内を読むと、イタリアの奥の深さを感じます。
大理石の採掘は命がけだったのですね。。。
カバットーレのレリーフの見事なこと!

そして教会の中の彫刻も、そしてこの教会自身も素晴らしいわ。。。
私はこういう記事を読むと、やはりkazuちゃんはカッラーラにいるべくしているのだな、と思います。
そしてイタリアの凄さも思う。。。
今年、ここへ行けること、今から本当に楽しみです♪

ラルド、美味しいわよね♡
初めて食べたとき、驚きました。
記事、楽しみに待ってるね~♪
Commented by momo_capricci at 2009-02-25 06:06
Kazukoさん
先ほどはどうも!突然寄ったのに温かく迎えてくださってありがとうございました~!
私も今日コロンナータの写真を撮りまくってきたので後日記事にしようと思っています。Kazukoさんのほうがよくご存じなので、詳しい説明としてこちらにリンクさせてもらってよいでしょうか?
このピンクの教会、いつも外観だけ見て「きれいだな~」って思っていたのですが、中も素敵!今度は必ず入ってみようと思います。
では、また近いうちに会いしましょうね。
Commented by KumikoM25 at 2009-02-25 11:06
こんばんは。
Cavatoreの彫刻素敵ですね。本当に様子が伝わってくる!
イタリアの名前も知らない小さな町ってどこも教会+広場がメインに、小さいながらもとても雰囲気があって素敵な町多いですよね。私もそういうところ見つけながら旅するの好きでしたー。
町(村?)の人がその町を愛しているかんじもまた雰囲気にでてますよね。
あー旅したい。carraraいくの楽しみにしてます!!
Commented by falmouthme at 2009-02-25 11:24
すごい、すごい、すごい。昔も今も、石を切り出す基本、思いは、時代を超えて、変わらないんですね。そして、その芸術を愛する人達。小さな町にも、小さな教会にも、優しさがこだまする空間。やはり・・・一度は行ってみたいです。
Commented by non at 2009-02-25 11:46 x
彫刻レリーフとても美しいですね!!!
ラッパを吹く少年(?)とか、大勢の人たちや牛が運んでいる様子とか。
絵本の挿し絵のような雰囲気もあって。
ぜひ間近で拝見してみたいです♪
そしてまた、村の小さい教会に素晴らしい彫刻像があって、それが宝物というのも素敵。
物語の世界みたいです。
Commented by anrianan at 2009-02-25 18:12
まぁ、このようなところにも壁画があるのですね。高松塚古墳とか、エジプトとか、壁画と聞けばこれらの所しか思い浮かびませんが、考えてみれば、歴史あるところ壁画あり、かもしれませんね。・・・・・・ 教会の彫刻も、さすが彫刻の街という感じがします。街全体が美術館のようなのですね。 素晴らしい・・・・・。
Commented by galleriaarsapua at 2009-02-25 21:04
*杏さん、こんばんは。イタリアって本当に馬鹿に出来ないんです。
頭くる事一杯あるんだけれどそれを許してしまう魅力があるのですよね。
私もカッラーラに来て住んでいるのにはきっと深い縁があるんだろうなと思っています。
日本でのんびり暮らしたかったです。(笑)
今年、いらしてくれるの楽しみです。
山とそして海もある事をお忘れなく〜。
Commented by galleriaarsapua at 2009-02-25 21:06
*momo_capricciさん、こんにちは。
昨日はいたしてくれて嬉しかったです。
近くに来た時は遠慮せずにお寄りください。何もおかまいできませんが。。。
リンクどうぞよろしく御願いします。
昨日のモモちゃんとリンダの対決、面白かったね〜。
Commented by tammys04 at 2009-02-26 00:29
こんにちは。
コロンナータはこんなに近いのにまだ一度も行った事がなくて、すごく憧れを抱いている場所でした。
なので、こうして記事にしていただいた事でますます行きたくなっています!私は食いしん坊なのと、それが仕事なのでコロンナータへ行く目的はもちろん「ラルド!!」、しかもラルドのみ!みたいな感じでいたのですが、こうしてご紹介頂いたので行く時の楽しみが増えました。
でも、一人で行ってもきっと時間を有効に使えそうにないのでやっぱりkazukoさんのところに泊まっていろいろアドバイスを頂く方向にするでしょう^^
早く泊まりに行きたいなぁ・・・
Commented by lilia109 at 2009-02-26 01:09
おこんばんはー!!
本日は、ありがとうございました!
早速地図にて、カッラーラの位置を確認したところです!!
なんと!トスカーナなのですね!
わたくしは、トスカーナですと、フィレンツエしか行ったことありませんが、こんな素晴らしい、大理石の街があるのだなんて!!!
イタリアって、本当に各地域に特徴があり、素晴らしいですね!
わたくしは、ハワイの仕事をしておりますが、実は、ファッションといい、お料理といい、男性といい(?)、、イタリアが大好きなんですー!
そして、取って付けたこと言うようですが、わたくし<石>に縁があり、石が大好きなんです。
来月も、石にまつわるとある場所に、旅行に行くのですが、、、、絶対絶対、kazukoさんのところにいつか伺いたいです!!!
来年を目標に!!
これで仕事を頑張れる糧が出来ました(笑)
リンク、ありがとうございます!
これからも、ちょこちょこ寄らせて頂きます!
ステキなブログ、、毎日楽しみです。
Commented by galleriaarsapua at 2009-02-26 05:23
*kumikoさん、こんにちは。
そうよね。イタリアは本当に奥が深い。
特に芸術に関しては本当にすごいです。。。
あのいい加減なところが芸術には必要なのかもしれません。
融通というか加減というのか。。。
カッラーラおいでよ〜。待ってるよ〜。
Commented by galleriaarsapua at 2009-02-26 05:26
*falmouthmeさん、こんにちは。
今も昔も石を切る人の気持ち。。。変わってきています。
昔は本当に手作業だったから命がけだし量も沢山切れないですよね。
でも今は命がけだけど機械があるのでどんどん切れているのです。
有限の宝物なのに切り取られるスピードの速さとその姿は痛々しいですよ。
ここの人はこの山の貴重さをわかっているのでしょうかね。と思っちゃいます。
Commented by galleriaarsapua at 2009-02-26 05:30
*nonさん、こんにちは。
そうですね。この彫刻レリーフは芸術品というより挿絵的な説明的な物ですね。
でも昔のカバットーレの様子を刻んでいるのはなかなかいいアイデアです。
コロナータの人は頑固者が多いそうですがあの教会の中の彫刻に関しては皆で守っているって感じですよ。
普通のおじちゃんおばちゃんが村にある彫刻の価値を知って守っているなんて本当に素敵ですよね。
Commented by galleriaarsapua at 2009-02-26 05:34
*anriさん、こんにちは。
これは壁画というよりレリーフなのですが歴史のあるところに壁画があるのは確かでカッラーラも古代ローマ時代からの歴史はあります。
フィレンツエやローマのような都の華やかさと美しさはないけれど野性的な美しさはありますね。
人間も野性的ですよ。(笑)
Commented by galleriaarsapua at 2009-02-26 05:39
*tammysさん、こんばんは。
そうですよね。イタリア料理をしている人ならやっぱりラルドでしょ。
美味しいですよ。本場の味は。ポレンタのあげたのをラルドでまいて食べるのが私はとっても好きです。
うちのB&Bに泊まらなくても日帰りでもいらしてください。
フィレンツエだったら昼前ここについて夕方ける事で来ますよね。
いつでも待ってます〜。
Commented by galleriaarsapua at 2009-02-26 05:43
*liliaさん、こちらにも遊びに来てくださってうれしいです。
そうなんですよ。トスカーナなんです。リグーリアとちょうど境界線のところにあるのでリグーリアも楽しめてしますのです。
位置的にはイタリアでも屈指のいいところではないかと思います。
自然も豊かですしね。大理石の山なんてあるのですよ。
街中マイナスイオンって感じです。
しかし住んでいると色んなマイナス面も沢山見えるのですけれど。。。
是非いらしてください。ディープなイタリアをお約束します。(笑)
これからもどうぞよろしくお願いします。
Commented by AT_fushigi at 2009-02-26 13:12
偶然。別の毎日チェックしているBLOGでもコロナータを紹介しています。行ってみたいです。sfarina.exblog.jp
Commented by sfarina at 2009-02-26 18:05
はじめまして!。
と、言うわけで ↑ATさんから聞いてさっそくお邪魔しちゃいました。
先月行ったんですよ。ここ良かった~♪
私のカッラーラの友達は galleriaarsapua さんを存じ上げてました。
Carrara大学で修復の勉強をしてる子です。
ほんとにここはイタリア料理好きな子にはたまらない面白い街ですよね。
リンクとT/Bさせていただきますね。よろしくお願いいたします。
Commented by galleriaarsapua at 2009-02-27 06:42
*AT_fushigiさん、こんばんは。
情報ありがとうございました。
お知らせくださった方のブログの方にも遊びにいってみます。
カッラーラも彫刻家や石屋以外の方も訪ねてくれるようになったのですね。
今回、テレビの撮影がコロンナータに来ていたのです。
もしAT_fushigiさんがこられる事がありましたら喜んで案内いたします。
Commented by galleriaarsapua at 2009-02-27 06:43
*sfarinaさん、はじめまして。
早速のご訪問ありがとうございます。
コロンナータ、楽しめましたか?
お友達はアカデミアで修復の勉強をしているのですね。
カッラーラは小さい街だから皆顔と名前くらいは知っています。
リンクとT/Bありがとう。こちらもさせて頂こうと思ってるのですがT/Bのやり方がわかりません。(汗)
こちらこそどうぞよろしくお願いします。そちらにも遊びにいきますね。
by galleriaarsapua | 2009-02-24 22:55 | カッラーラ近郊 | Comments(24)

遥かルネッサンスの時代ミケランジェロも石を求めに通ったイタリア、カッラーラ。大理石の山並みを一望できるところに家を建てたKazuko


by galleriaarsapua