スパッカナポリ

カプリ島からナポリに戻り、スパッカナポリという地区にいきました。
ここはナポリの旧市街を横断する直線で狭いメインストリートです。
名前の通りナポリを分割する道とと言われています。(イタリア語でスパッカーレは分断するという意味)
世界遺産にも登録されているこの地区は、
美味しいピッツェリアや八百屋さん、雑貨屋が並びナポリの庶民の生活を実感できます。

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細い路地には、ナポリの庶民の象徴、洗濯物も干しています。(写真では見えにくいのですが)

ここには、沢山の教会が集まっています。

Chiesa del Gesu’ Nuovo、Basilica di Santa Chiara、Chiesa di San Domenico Maggiore、Cappella San Severo,San Lorenzo Maggioreそして Duomo(大聖堂)とかたまっています。
他にもカラバッジョの作品が有るPio Monte della Misericordiaも、ここにあります。
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ナポリ大聖堂



そして私が13年前から見たかった作品が上記の中に有るのです。

それはCappella San Severoにある「Cristo velatoヴェールに包まれたキリスト,」1753年にGiuseppe Sanmarinoという彫刻家が作った作品で、大理石で見事にヴェールに包まれたキリスト像を彫っているのです。

今や大人気で礼拝堂は美術館に成っていて、入場券が必要で沢山の方が並んでいました。

なぜその作品を見たかったかというと、カッラーラの彫刻家の友達オリヴィエロが、このヴェールに包まれたキリスト像からインスピレーションを受けて作った彼の作品を知っているからです。

ずーっと見たかった美術作品にあうときは、命がある人と会うような気持ちになります。

緊張しながら彫刻と対面しました。

美術の評論等、難しい事は出来ませんが、彫刻家と結婚し、そして彫刻の街カッラーラで暮らし沢山の彫刻家と付き合い、沢山の大理石の彫刻を見てきたので、厚かましく言わせてもらいますが,自分の中での彫刻の見方というものを持っています。

技術は勿論大事なのですが、それプラスその彫刻のなかに命があるかどうか、というのを自分が感じる事が出来るかどうかが、主観的であるのですが、私には大切なのです。
特に具象彫刻にはそれを求めてしまいます。

ミケランジェロ、ドナテッロ、そしてオリヴィエロの作品にもそれを感じていました。

勿論このヴェールに包まれたキリストにも、彫刻の中に脈々と流れる命を感じました。
彫刻を右後ろから眺めて、彫刻を見るというよりも彫刻を感じようと思って、眺めていました。
素晴らしかったです。
こんな作品を一つでも作れたら、彫刻家としての使命を果たせたんじゃないかと思いました。

Cristo velato で、検索したら作品のイメージが見る事が出来ます。

Cappella San Severo(サン・セヴェーロ礼拝堂)
入場料7ユーロ
開館時間 9時半〜18時半
休館日 火曜日

*おまけ
Oliviero Bertolaso で検索してくれれば、オリヴィエロの作品も見れます。(友情出演・笑)

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by galleriaarsapua | 2017-11-05 03:05 | 小旅行

遥かルネッサンスの時代ミケランジェロも石を求めに通ったイタリア、カッラーラ。大理石の山並みを一望できるところに家を建てたKazuko


by galleriaarsapua