スパッカナポリ
2017年 11月 05日
ここはナポリの旧市街を横断する直線で狭いメインストリートです。
名前の通りナポリを分割する道とと言われています。(イタリア語でスパッカーレは分断するという意味)
世界遺産にも登録されているこの地区は、美味しいピッツェリアや八百屋さん、雑貨屋が並びナポリの庶民の生活を実感できます。
ここには、沢山の教会が集まっています。
Chiesa del Gesu’ Nuovo、Basilica di Santa Chiara、Chiesa di San Domenico Maggiore、Cappella San Severo,San Lorenzo Maggioreそして Duomo(大聖堂)とかたまっています。
他にもカラバッジョの作品が有るPio Monte della Misericordiaも、ここにあります。
そして私が13年前から見たかった作品が上記の中に有るのです。
それはCappella San Severoにある「Cristo velatoヴェールに包まれたキリスト,」1753年にGiuseppe Sanmarinoという彫刻家が作った作品で、大理石で見事にヴェールに包まれたキリスト像を彫っているのです。
なぜその作品を見たかったかというと、カッラーラの彫刻家の友達オリヴィエロが、このヴェールに包まれたキリスト像からインスピレーションを受けて作った彼の作品を知っているからです。
ずーっと見たかった美術作品にあうときは、命がある人と会うような気持ちになります。
緊張しながら彫刻と対面しました。
美術の評論等、難しい事は出来ませんが、彫刻家と結婚し、そして彫刻の街カッラーラで暮らし沢山の彫刻家と付き合い、沢山の大理石の彫刻を見てきたので、厚かましく言わせてもらいますが,自分の中での彫刻の見方というものを持っています。
技術は勿論大事なのですが、それプラスその彫刻のなかに命があるかどうか、というのを自分が感じる事が出来るかどうかが、主観的であるのですが、私には大切なのです。
特に具象彫刻にはそれを求めてしまいます。
ミケランジェロ、ドナテッロ、そしてオリヴィエロの作品にもそれを感じていました。
勿論このヴェールに包まれたキリストにも、彫刻の中に脈々と流れる命を感じました。
彫刻を右後ろから眺めて、彫刻を見るというよりも彫刻を感じようと思って、眺めていました。
素晴らしかったです。
こんな作品を一つでも作れたら、彫刻家としての使命を果たせたんじゃないかと思いました。
Cristo velato で、検索したら作品のイメージが見る事が出来ます。
Cappella San Severo(サン・セヴェーロ礼拝堂)
入場料7ユーロ
開館時間 9時半〜18時半
休館日 火曜日
*おまけ
Oliviero Bertolaso で検索してくれれば、オリヴィエロの作品も見れます。(友情出演・笑)
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