マグダラのマリアの洞窟〜Ste Baumeへ

今回南仏に行きたい!と思ったのはマグダラのマリアがイエス亡き後、南仏のマルセイユ近くのサン、マリー、ド、メールという場所にたどり着きその後一人で辿り着いたSt Baumeという洞窟教会があるとこちらのブログ「にっと&かふぇ』で知ったからです。カンヌからアヴィニヨンにいく高速道路A8で「St maximin la ste baume」という出口で降りてSt Baumeへ向います。

歴史上に名を残した偉人でイエスキリストほど魅力的な人はいないとおもっている。
私はクリスチャンでもありませんし自慢ではありませんが宗教はもっていません。でも亡夫をはじめ信念を持って生きた骨のある方々が周りに居てくれたお陰で自分の核というものは持っているつもりです。
イエスを取り巻く人物でペトロとマグダラのマリアにも惹かれます。

ミケランジェロ、ゴッホ、今注目されているカラバッジョなどの偉大な芸術家もきっと灰汁(あく)の強い難儀な人だったんだろうなと思います。
彼らの素晴らしい作品を見て「素敵〜!」と言っている人々も実際、その時代、その芸術家の側でその人を理解し友達になれるとは限らないと思っています。
そしてきっとペトロやマグダラのマリアも灰汁(あく)の強い難儀な人で友達になりたい人ではなかったかも知れません。

マグダラと言うガリラヤ湖畔の街で娼婦をしていたマリアがイエスの噂を聞き(ナザレ人と呼ばれていた)まだ若く、頭のいい彼女は自分には何の未来もなくいずれはこの商売特有の病気で人よりも早く老け込んで死ぬという事を知っていた。だからマリアは自分の人生を出来る事なら変えたかった。このナザレ人が私の人生を変えてくれるかもしれないとイエス一行と合流する為に歩いてガリラヤ湖畔を北上する旅へ立つのである。
マグダラのマリアがイエス一行と合流するのはナインという街の有力者シモンの家でイエス一行はシモンの家に夕食に招かれていた。その家をグルリと囲む塀は外から覗かれないようにかなり高くしてあった。権力者や金持ちが他人の干渉を嫌うのは何処も同じである。しかしその夜ばかりは門は開け放たれていた。
ナインの人々がイエスとシモンの公開討論を聞けるようにする為である。
〜中略
シモンの質問への答えは、マグダラのマリアの出現でうやむやになった。彼女が見物人の間をすり抜けてイエスの前に立ったからである。ナインの女達には到底出来ない大胆な行動こそ彼女がファリサイ派の人々が堕落した女と軽蔑している女の一人である事の証だった。
マグダラのマリアはぽろぽろと涙を流しながらイエスの足元にひざまずいた。そしてかさかさに乾いた彼の肌の上にその涙をこぼし、それを自分の長い髪で拭った。彼女は懐から小さな雪花石膏のツボを取り出しふたを開けて中から乳液を取り出しイエスの足に塗った。そして一方の足に続いてもう一方の足に恭しく接吻した。
ショックを受けた見物人達はおおっぴらにささやき始めた。「その女を追い出せなければあなたもあの女と同様に汚れていると見なされる」と声高にイエスに迫り始めた。
シモンが怒りに震える声で語った言葉は後世まで伝えられることになる。「この女を知っているのですか。娼婦です。マグダラの娼婦です。」
一瞬、一座は凍り付いたように動かなくなった。マグダラのマリアはますますイエスの足元にかがみ込んだ。
その仕草の一つ一つが彼女から罪をぬぐい去った。イエスは人々を見渡しシモンはますます声を荒げた。
シモンが更に口を開こうとするとイエスがそれを押しとどめた。
「シモン,あなたに言いたい事がある。」主人としての礼儀からシモンは言葉を差し控えた。
「ある金貸しから二人の人が金を借りていた。一人はもう一人よりよけい借りていた。二人には返す金がなかったので金貸しは両方の借金を帳消しにしてやった。私の質問はこうだ。二人のうちどちらが多くその金貸しを愛するだろうか」
「この人をみないか。私があなたの家に入ったときあなたは足を洗う水もくれなかったがこの人は涙で私の足を濡らし、髪の毛で拭ってくれた。あなたは私に接吻の挨拶もしなかったがこの人は私が入ってきてから私の足に接吻して止まなかった。あなたは頭にオリーブ油を塗ってくれなかったがこの人は足に鉱油を塗ってくれた。だから言っておく。この人が多くの罪を許された事は私に示した愛の大きさでわかる。許される事の少ない物は愛する事も少ない」そしてイエスはマリアの方を向き「あなたの信仰があなたを救ったのだ」と声をかけた。イエスがマグダラのマリアを受け入れた瞬間である。
〜「イエスを愛した女、ゴードン、トーマス著」より〜

その出会いからマグダラのマリアはイエスの一行に加わり旅に出る。イエスの12使途ほど有名にならなかったのはやはり男尊女卑の時代であった事もあるのだろう。。。
イエスが十字架に架けられて殉死し復活したイエスの姿を初めて見たと言われているマグダラのマリア。
その後、南仏の海辺の街にたどり着き一人で岩山の洞窟で30年間かくれるように暮らしたという場所がSt maximinにあるSt Baumと言うところだそうです。

今回、近くまで行ったので是非とも行ってみようと言う事で車で道を尋ねながらも辿り着く事が出来ました。
長くなりましたのでその様子は次回に続きます。

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by galleriaarsapua | 2011-02-21 03:41 | 小旅行

遥かルネッサンスの時代ミケランジェロも石を求めに通ったイタリア、カッラーラ。大理石の山並みを一望できるところに家を建てたKazuko


by galleriaarsapua