ドナテッロ、マグダラのマリア

フィレンツェ紀行の続きです。お料理教室を後にした私は出張大使館にてパスポートを無事受け取り今回絶対に見たいと思っていた彫刻に会いにてくてく歩きました。
ドナテッロ、マグダラのマリア_d0136540_4525767.jpg辿り着いたのはこちらフィレンツェ大聖堂の裏にあるドォーモ美術館です。そこで大学時代からの友人のhちゃんと待ち合わせをしていました。
この中にオリヴィエロがルネッサンスの最高傑作というものがあるのです。
ドナテッロ、マグダラのマリア_d0136540_565837.jpgこちらミケランジェロの未完のピエタです。私はミケランジェロが好き。彼の作品には優しさと爽やかさを感じるのです。カッラーラで疲れた時フィレンツェに来てミケランジェロの作品に何度も勇気づけられたのです。でも今回の目的はミケランジェロではないのです。
ドナテッロ、マグダラのマリア_d0136540_5105998.jpg
こちらドナテッロのマグダラのマリアです。マグダラのマリアは娼婦からイエスを知り改心し聖女へと変わった女の人です。一説にはイエスの恋人であったとも言われています。ドナテッロ作のこのマグダラのマリアはイエス亡き後、南仏にたどり着き40日間の断食の後、目もくぼみ口もしぼんでふらふらになりながらも手は合掌しています。力つきても信仰を持ち続けるという意味だそうです。
マグダラのマリアはイエスを知り悔い改めて新しい人生をいきようとしていた。
そこでイエスは神の名の下で商売をしていた人たちを激しく批判した事で捕らえられ十字架にかけられてしまう。それまで沢山の奇跡を弟子達に見せてきたイエス。きっとイエスは最後に奇跡を起こして十字架にかけられる事は無いだろう。弟子の誰もがそう信じたに違いない。でも。。。現実はイエスは十字架の上で死んでしまうのである。
神も仏も本当にいるのだろうか?そう疑ってしまう事だってあったと思う。
でも40日断食をしたマグダラのマリアは何を感じたのだろう?きっとイエスが十字架にかけられて亡くなってしまった事、自分の今後の生きる術、、、色んな葛藤があったことでしょう。。。
それでも最後に出た答えは神を信じる。イエスが説いた教えを守り抜く。
それをドナテッロが見事に表現しているのです。こんな衝撃を受けた彫刻を見たのは初めてでした。
ドナテッロ先生。。。お見事でございます。

フィレンツェ、やっぱりすごいな。近いのだからこれからももっとドナテッロに会いにこようと思いながらカッラーラへの帰路についたのでした。
Commented by wakako at 2009-12-18 19:52 x
こんばんわ!もう今年も残り2週間程になりましたね。
お久しぶりです。                      ストーブが入ったのですね。馬で入らしたお客様も素敵ですね。
燃える火は人の心に訴えるものがありますよね。
フィレンツェから2時間ですか?
ゆっくりとフィレンツェも訪れたいです。           マグダラのマリア 何かで読みました。
凄い彫刻ですね。
お会いしてから もうすぐ1年ですね。
あっと言う間の1年でした。お邪魔したのもなんだか 何年も前の様に思えますが・・・
お元気で頑張っていらして 何よりです。
良いお年をお迎えくださいね。           
Commented by galleriaarsapua at 2009-12-19 00:05
*wakakoさん、こんばんは。
本当にもう今年も残すところ後2週間。
今年は全く年の瀬の気分がしません。
本当にwakakoさんと出会ってもうすぐ一年ですね。
その後、カッラーラにも来て下さって。。。
その折は大変お世話になりありがとうございました。
あっという間でしたがおかげさまで充実した一年でした。
元気で働かせてもらえる事に感謝です。
来年も変わらずがんばって行こうと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
wakakoさんもお身体に気をつけてどうぞよいお年をお迎えください。
コメントありがとうございます。
Commented by ank-nefertiti at 2009-12-19 02:25
kazuちゃん、こんばんは!
私、フィレンツェに3回も行っているのに、実は何も見ていない、という体たらくです・・・
ウフッツイだけ2度行ったの。

1月のフィレンツェではあちこちきちんと見たいな、と思います。
ドナテッロ、凄いね。
マグダラのマリア、彼女については色々と本で読んだけれど、この彫刻を見てしまうと、ああ、マグダラのマリアって本当にイエスに出会って、人生がガラリ!と変わった人、そしてその後の人生をひたすら信仰に生きた人なんだなぁと実感しますね。
メディチ家礼拝堂にミケランジェロが隠れていた部屋というのがあるでしょ?
一般に公開されているかどうか調べていないのだけれど、今度は礼拝堂にも行かなくちゃって思っています。
いつかkazuちゃんと彫刻や絵画を見ながらあちこち歩きたいな・・・
Commented at 2009-12-19 02:28
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by nobukoueda at 2009-12-19 11:11
すごい心にひびく彫刻ですね。
私は見た瞬間、パリのオルセーで見た、カミーユクローデルのトルソの彫刻を思い出しました。
とても緊張する作品でした。ドナテッロ先生ですか・・・
フィレンチェ・・今度はぜひともいかなくてはですね。イタリアは奥が深い~
Commented by wakako at 2009-12-19 15:41 x
えー!私もカミーユクローデルの彫刻を思い出しましたよ!
確かではありませんが マグダラのマリアが子供(イエスの?)を抱いた彫刻か絵がフランス(スペイン?)の教会にあったような記憶がありますが!
Commented by akemi at 2009-12-19 23:07 x
素晴らしいですね。ドナテッロって知らなかったですが、マグダラのマリア心が見えてくるようなすごい作品なんでしょうね。私もフィレンツェに行ったら是非見てみたいです。
Commented by galleriaarsapua at 2009-12-19 23:32
*杏さん,こんにちは。
それは杏さん、まだまだフィレンツェに行かなくてはなりませんね。
彫刻って実生活の中で身近でないので馴染むのに時間がかかるかもしれませんがそれの価値をわかるとすごいですよね〜。
やはり彫刻に関してはイタリアすごいです。
メディチ家礼拝堂に私の大好きなミケランジェロの彫刻があります。
今回のドナテッロみたいな衝撃ではないけれど大きな励ましをもらった彫刻です。
是非杏さんにも見てもらいたいです。
いつか一緒に彫刻とか絵画とか見て歩きたいですね〜。
Commented by galleriaarsapua at 2009-12-19 23:33
*鍵コメ,at 2009-12-19 02:28さま、こんにちは。
うわっ!嬉しいです。でも鍵さんが大変ではないですか?
そうでなければ大変有り難いです。
楽しみにしています。
Commented by galleriaarsapua at 2009-12-19 23:36
*nobukouedaさん、こんにちは。
私は反対にまだカミーユの作品を見ていないのですよ。
パリに行ったとき、ロダン美術館行きそびれていて。。。
次は必ずロダン達にも会いに行かなくては!
でもノブ子さん、ドナテッロのマグダラのマリアはすごいですよ!
是非フィレンツェにもお出かけください。
お宝一杯です。
Commented by galleriaarsapua at 2009-12-19 23:38
*wakakoさん、こんにちは。
wakakoさんもカミーユを思い出したのですね。
これはぜひともカミーユの実物に会いに行かなくては!との想いを強めています。
マグダラのマリアが子供を抱いている絵もカミーユクローデルですか?
それも見てみたいな!
Commented by galleriaarsapua at 2009-12-19 23:42
*akemiさん、こんにちは。
ドナテッロはルネッサンス初期の彫刻家ですが後に活躍したレオナルドダヴィンチやミケランジェロに多大な影響を与えております。
フィレンツェにはドナテッロの作品まだまだあるのですよ。
テーマを決めて彫刻を見るとおもしろいですよね。
幸い我々はイタリアに住んでいるから通えますから有り難いですね。
Commented by Labrane at 2009-12-23 23:45 x
もう一つのピエタを見るためにここに行って このマリアを見、衝撃を受けたのを思い出しました。

絵にしても彫刻にしても
美しいマリアしか知らなかったのもあって…ね。

もっと ドナテッロの作品が見たくて 改めてバルジェッロにも行きましたっけ…

“イエス亡き後も強い信仰に生きたマリア”
ちょっと kazukoさんに繋がるところを感じました。
by galleriaarsapua | 2009-12-18 05:26 | 彫刻 | Comments(13)

遥かルネッサンスの時代ミケランジェロも石を求めに通ったイタリア、カッラーラ。大理石の山並みを一望できるところに家を建てたKazuko


by galleriaarsapua